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知恵袋

《知恵袋・汗》

東京では桜が満開になりました。この時期になると天気予報で「汗ばむ陽気」と耳にする機会が多くなります。そこで本日は汗についのお話し致します。

汗を出す汗腺には「エクリン腺」と「アポクリン腺」の2種類があり、それぞれが出す汗の性質や出す仕組みが異なります。
アポクリン腺は表皮性毛嚢に由来しており、主に腋窩、外耳道、外陰部になど存在し、脂質やタンパク質を多く含む乳白色の分泌物を皮膚上に分泌します。特有の臭いがある為、分泌か多い方は『腋臭』となります。
一方、エクリン腺はほぼ全身の体表面に分布しており、主に体温調節のために汗を出す汗腺です。人間が出す汗の殆どはエクリン腺からのサラサラとした汗であり、『多汗症』の原因でもあります。

今まで多汗症の治療として、ボトックス注射や内服薬などの選択肢もございましたが、ボトックス注射は比較的治療費が高額である事や、注射による痛みなどの問題点があります。また内服薬には全身性の副作用が発生する可能性もあり、長期的な治療には適してはおりません。しかし、昨年より多汗症に対する保険適用の外用薬が発売されました。腋窩のみの適応ではございますが、使用なさっている患者様の満足度は高く、汗の量が減る事で臭いの軽減も期待出来る薬です。保険の適応にはいくつかの条件がございます。(原発性腋窩多汗症のみ。)自分もそうかな、と思った方はお気軽ににご相談下さい。

当院ではいくつかの問診や現病歴を確認後、オンライン診療でも対応可能でございます。他の方に聞かれる事なくご相談頂けますのでご安心下さい。